今月の手土産
グラス龍
還暦祝い人気No.1
扇面額 春秋

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平安堂にとって「贅沢な器」という言葉には色々な意味があります。例えば、豪華な蒔絵を施した器、厳選された素材のみを使った器、職人が膨大な時間を費やして使った器など・・・。
今回ご紹介したいのは、「心と時間を豊かにしてくれる器」です。使いやすさなど機能的な面だけでなく、そばにあると心が弾んだり、時間の質が高まる。そんな器を当主目線でセレクトしてみました。

平安堂は「器の優しい使い心地」を大切にしていますので、茶托も全て木製にこだわっています。木製の茶托だと、陶磁器の湯のみを載せた時のカチャカチャという音を吸収してくれるので、ゆったりした時間を演出してくれるんですよ。しっとりとおもてなしの時間に馴染んでゆく、そんな器っていいなぁ…そう思いながら木製の茶托を作り続けています。

そんな茶托の中で、今回“贅沢な器”としてお選びしたのがこちらの「茶托 長角」。

四隅の端が持ち上がって、ゆるやかな曲線を描いている優しいデザインなのですが、実は作るのがとても難しいんです。何が大変かというと、木からひとつひとつ削りだすのがまず難しい。それからこの形は、丸いお皿を轆轤(ろくろ)で作り出してから、四角形になるように4つの側面を切り落として、初めてできる形なんです。時間も手間もかかる商品なのですが、茶碗や湯飲みの温かい、ゆるやかな曲線の感じに寄り添う茶托を作りたい…そういった想いから、このデザインをお作りしています。

やはり手間をかけた商品だけあって、こちらのフォルムは茶碗を載せたときに、とてもおさまりがいいんです。               実際平安堂の茶托の中で高い部類に入るものですが、               もう30年ほど作り続けているロングセラー商品です。              「これ欲しい」と言われると、作り手としても売り手としても嬉しい…。茶托 長角は、そんな器です。

次にご紹介したいのは、この「楊枝入れ 白檀」。
楊枝入れは普通、爪楊枝を買ったときに入っている、丸いビニールの容器のまま使う人が多いかもしれないですね。でも楊枝という、一回きりで使い捨てるものをきちんとした器に入れて使う家庭って、すごく素敵だなぁと思います。「使い捨て」というかたちにとらわれないで、ひとつひとつのものを大事にしていく。それはおもてなしの心を持つ、日本人だからこそ似合う姿なのかもしれません。その気持ちを、お客様に対するおもてなしの場面だけでなく、日常の食事シーンで何気なく実践している家庭って、やはりどこか洗練されているというか、粋なものを感じますね。

最後にご紹介したいのが、こちらの天然木スプーン
スプーンはおすすめポイントが色々あるのですが、ひとつは機能面。例えばグラタンを食べるときに、口に触れるのが金属のスプーンだと、スプーン自体が熱くなってしまって、やけどしやすくなってしまいますよね。でも木製だと、熱を通しにくいので、取り分けたものをふうふうすれば、あとはもう美味しくいただけるんです。

木の器による美点、昔は当たり前だったものが、陶器や陶磁器の登場で、どうしても忘れられていると思うんですよね。木の断熱性や、なぜ日本に木の器が多いかなど…。もちろん木がいっぱいあったからというのもあるのですが、口に触れた時に感じる、とても優しい木の質感。それが木の一番の良さで、日本人はそういった優しさを大事に、木の食卓を重んじてきたのだと思います。この天然木スプーンは木の良さを表現できたカトラリーなので、ぜひ毎日の食卓で使って、優しい食卓の時間をお楽しみ下さい。

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